棗くんからは逃げられない
ちゃんと土を洗い流していることに感心していると、
「すみません、土流れてますか?」
と、訊ねられた
反射的に顔を上げ何度も頷く
「よかった…」
「いたそぅ……」
「そうでもないですっ……~」
「あ、染みた?ごめんね…」
言葉を途切れされた後輩くん
唇を噛んでいるのを見て、思わず眉を下げる
「いえ、グラウンドで転んだって同然です、すみません気にしないでください」
しっかりしてるなぁ…
「……貼るよ」
「ふっ…」
震える手つきで大きめの絆創膏を広げて声をかけると笑みがふってきた
「すみません、土流れてますか?」
と、訊ねられた
反射的に顔を上げ何度も頷く
「よかった…」
「いたそぅ……」
「そうでもないですっ……~」
「あ、染みた?ごめんね…」
言葉を途切れされた後輩くん
唇を噛んでいるのを見て、思わず眉を下げる
「いえ、グラウンドで転んだって同然です、すみません気にしないでください」
しっかりしてるなぁ…
「……貼るよ」
「ふっ…」
震える手つきで大きめの絆創膏を広げて声をかけると笑みがふってきた