棗くんからは逃げられない
「そんな震えながら宣言しないでくださいっ……ふはっ…」

どうやらツボにはまったらしい

体を揺らしながら笑っている


「は、貼れないから笑うのやめて」

「っく……むり…っ……ふはっ…」

「……もう、やめてってば」


中腰にして、そのおでこを弾く

すると、後輩くんは目をまん丸にして固まった


よし…今がチャンスっ…

と、ばかりにペタッと貼り付ける


しわがないように指で広げてよし、と呟く


「できたよ……?」

「ぁ…すみません、ありがとうございます。」

早口でお礼を口にした後輩くんは早足で部室を出て行った


………?
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