棗くんからは逃げられない
「っ……」

「ね、実乃梨先輩、」

「っ…わかっ…りました、とりあえっず、それっ、手当てしたいので離してください」

その視線に耐えかねて俯き何度も首を縦に振る


やっと解放され、下ろされた


「っつ…」

「……我慢してくださっ……」


棗くんのいうとおり、早速意識してしまっている

──と、いうか今までもずっと意識しっぱなしだった


それを表面上に出さないよう頑張ってただけ


「あの……棗くん」

「はい」




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