地蔵くん、笑って、歌って、恋して!


止めなきゃ、止めなきゃ
ただそれだけを思って強く目を擦る





和月「泣きたい時は泣きなよ」




優しく私の手を掴んで、擦る手をやめさせる
その優しさが嬉しくてまた泣けてくる




和月「なんで余計泣くんだよ」


桜「やっぱり、優しいんだなって…思って…グスッ」


和月「初めて言われた、いつも冷たいとかしか言われないし」


桜「自分の思ってる事言えるのって素敵だと思う、それに冷たくするのも優しさって事もあると思います…」







泣いてるからか、何だか思ってることを全部言っちゃって最後の方は少し恥ずかしくなってしまった








和月「なんで敬語なんだよ笑
ありがとな、水の江さん」





そのまま教室から出ていった霞花君に
呆気に取られていると
ぞろぞろと女の子達が囲んできた








「ねぇ、和月君に相手されて嬉しい?」


桜「え?」


「気取ってんなよ」


「うざ」






ドンドンっと机にぶつかりながら
教室を出ていく女の子たち
可愛い子達だった、きっと和月君を好きだから私みたいなのが近付いたのが嫌だったんだと思う




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