地蔵くん、笑って、歌って、恋して!
何か、頭がよく回らなくなってきた
しおりから渡されたバトンを掴んで走る
私にも丈翔と同じ負けず嫌いの血が流れてるのか、何も考えずにただ走った
アンカーの丈翔にバトンを渡す
その瞬間、自分の役目を終えた安堵からから急にふらっとなった
足に力が入らずに崩れ落ちる
しおり「陽葵!陽葵!!」
しおりの声が聞こえる
千景『陽葵さん!!』
千景の声も聞こえるような…
「なんで…だよ」
誰かの声が聞こえる
瞼が重くて、目が開かない
「好きだよ」
聞きなれた声
泣いてかすれたそんな声に手を伸ばす
陽葵「…丈翔」
ゆっくり目を開けて見えたのは
泣いている丈翔の姿