偽装結婚の行く末
「何それ、嬉しかったのに……」


呟いたけど、寝起きなら仕方ないかと昴に抱きついてあたしも寝ようとした。


「……好き」

「俺も」

「起きてんじゃん!」


ところが好きと伝えると不意に目を開けて抱きしめてきた。
は?寝るんじゃなかったの?

昴はニヤつきながらキスをしてきた。


「目が覚めた。美優、しよ」

「……しない」

「なんで?」

「昨日もしたから」


昨日帰ってきてからくたびれるまでしたじゃん。
ドレス姿のあたしに欲情したとか言って。


「それは理由になってない」

「なってるでしょ」

「どっちにしろその気にさせるから問題ない」


そう言って服を脱がされて身体を触られて、昨日の影響かすぐに身体ができあがってしまった。
ほんの少し残った理性が働いてベッドから逃げようとする。

すると後ろから腰を掴まれてやんわり拘束された。
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