偽装結婚の行く末
「白井くん改めて奥村くん、結婚おめでとう」
「え、あ……ありがとうございます」
ロビーに来た社長は真っ先にあたしに近づいてきた。
すごい、もう新しい名字覚えてる。
びっくりして狼狽えちゃった。
「君の結婚相手、奥村昴くんだったんだね。驚いたよ」
「夫のこと、ご存知なんですか?」
「先日来た時に気になって名前を覚えてたんだ。
彼はきっと出世するよ。いい目をしてた、がむしゃらに頑張ってた昔の自分を思い出したよ」
穏やかな口調で、目尻にしわを集めて笑う社長。
……すごいな昴、宮古社長に覚えてもらえるなんてよっぽどだよ。
「いやぁ、それにしても世間は狭いね。ははは」
笑いながら歩いて、社長はエレベーターに乗って上階に向かった。
……それにしても、初っ端から新婚いじりがすごい。
正直まんざらじゃないからいいけどさ。
「え、あ……ありがとうございます」
ロビーに来た社長は真っ先にあたしに近づいてきた。
すごい、もう新しい名字覚えてる。
びっくりして狼狽えちゃった。
「君の結婚相手、奥村昴くんだったんだね。驚いたよ」
「夫のこと、ご存知なんですか?」
「先日来た時に気になって名前を覚えてたんだ。
彼はきっと出世するよ。いい目をしてた、がむしゃらに頑張ってた昔の自分を思い出したよ」
穏やかな口調で、目尻にしわを集めて笑う社長。
……すごいな昴、宮古社長に覚えてもらえるなんてよっぽどだよ。
「いやぁ、それにしても世間は狭いね。ははは」
笑いながら歩いて、社長はエレベーターに乗って上階に向かった。
……それにしても、初っ端から新婚いじりがすごい。
正直まんざらじゃないからいいけどさ。