偽装結婚の行く末
「怒った?」

「……」

「ねえ昴、ごめんね?」


すぐにクローゼットの扉を閉じてベットに潜り込む。
壁を向いて寝る昴の後ろからぎゅっと抱きついたけど反応無し。

仕方なく起き上がって、そっと昴の頬にキスをした。
すると突然昴は体勢を変えてあたしを抱きしめてきた。


「あー、だめだ俺の負け」

「ひどいこと言ってごめんね」

「仕方ねえな、悪いと思ってんなら一緒に寝よう」


しおらしいあたしに弱い昴は速攻許してくれた。
なーんだ、昴も案外チョロいじゃん。
なんてニヤニヤしてたら「何笑ってんだ?」とあたしの身体をくすぐってきた。


「ちょ、やめてよ……あはは!」

「美優、昔からワキ弱いの変わってねえな」

「いひひ、やめてってば、マジで!」


身体をよじらせ嫌がったら昴は満足そうに笑う。
悔しくてあたしもくすぐったりして反撃する。
そんなこんなでベットでイチャついていたら、いつの間にかぐっすり眠ってしまっていた。
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