僕らは運命の意味を探していた。
六章
隠していたモノ
「今日で、何か月経った?」
「二か月ってとこじゃない?」
カレンダーを見ると、そろそろ十月に入る頃だった。
それにしても天気も変わらなければ、猛暑という気候もそのまま続いている。
ゲームマスターがこの世界を創造したときに、そういう設定にしたのだろう。
欲を言えば、過ごしやすい気候に設定して欲しかった。
「暇だよな……。今日、どうする?」
「どうするってもな、遊びつくしちゃったからな、何もないぜ?」
「いんじゃない。だらって過ごしてもさ、後死ぬのを待つだけなんだし。」
紗南の言葉は、死期を悟った人間の発言だった。
僕らに未来はない。
ここで現実世界の僕らの体が、衰弱するのを待つだけの身なのだ。
だから何やってももうお構いなしだった。