僕らは運命の意味を探していた。
 それからは時間を忘れて遊ぶことに熱を注いだ。

 死ぬ恐怖と運命を恨めしく思う気持ちが抜け落ちる程に、毎日暗くなるまで遊び惚けて、まるで小学生の夏休みのような暮らしをしていた。

 商店街など、いたる場所から遊び道具を探しては、一日かけて遊び倒すという生活を俺らは続けていた。

 虫取り網に釣り竿、サッカーボールや野球道具など、種類に富んだ遊び道具で、二か月間フルに満喫していた。

 しかし最近になって、新たな道具も見つからなくなってきた。

 そのため今日は初めて、だらけて過ごす日として使う事になった。

 しかし、やる事は一切ない。ただ寝転がってだらけて過ごすだけ。この世界も見飽きたし、散歩だって飽きるほどやった。

 教室で無意味に時間を潰していた僕は、ふとあることを思いだした。

 久々にあそこにでも行ってみるか。

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