僕らは運命の意味を探していた。
その瞬間、悲鳴を上げる紗南の姿があった。
「あぁぁぁぁ!……。頭が、割れる……。」
頭を抱え悶絶する彼女は、右に左に体を揺らしながら、痛みが過ぎ去るのを待っていた。
「お、おい。紗南、どうしたんだよ。おい紗南……。」
状況が呑み込めない僕は、紗南に呼びかける事しか出来なかった。
少しずつ落ち着いてくると、紗南は起き上がり脱力していた。しかし混乱状態なのか、顔色が真っ青だった。
「いいか、深呼吸だ。心を落ち着かせて……。」
僕は紗南に促して遂行させた。すると次第に顔色が良くなっていく。僕はその様子を見て、少し安堵した。
「あり、がとう……。落ち着いたよ……。」
紗南は息が辛い中で、そう僕に伝えた。
僕はゆっくりと背中を擦った手を退け、黙って紗南を見守った。
息もようやく落ち着きを取り戻し、話せる状態になったのを確認してから、僕は紗南が悶絶するまでの経緯を聞いた。
「一つ目は何とも無かったんだけど、二つ目を聞いた瞬間に割れるような激痛がしたんだ……。」
「二つ目のメモに何か心当たりでもあるのか?」
単純な発想で僕は紗南に問うたが、紗南は首を横に振って言った。
「いいや、全く無いよ。」
あと、僕が残る心当たりとすれば、消えた記憶だけになる。もし関係しているとしたら、大きな発見であることは間違いない。
僕は期待感に胸を膨らませながら、紗南に提案した。
「とりあえず、一旦基地に戻ろう。話はそれからだ。」
足取りが覚束ない紗南に肩を貸してひとまず屋内に入る。なにせ気温が高い。極力日陰を目指し、そこで暑さをしのぐことにした。
とりあえず今は報告しないでおこう。多分各々が活動中だから実りのある話し合いは出来ない。
「あぁぁぁぁ!……。頭が、割れる……。」
頭を抱え悶絶する彼女は、右に左に体を揺らしながら、痛みが過ぎ去るのを待っていた。
「お、おい。紗南、どうしたんだよ。おい紗南……。」
状況が呑み込めない僕は、紗南に呼びかける事しか出来なかった。
少しずつ落ち着いてくると、紗南は起き上がり脱力していた。しかし混乱状態なのか、顔色が真っ青だった。
「いいか、深呼吸だ。心を落ち着かせて……。」
僕は紗南に促して遂行させた。すると次第に顔色が良くなっていく。僕はその様子を見て、少し安堵した。
「あり、がとう……。落ち着いたよ……。」
紗南は息が辛い中で、そう僕に伝えた。
僕はゆっくりと背中を擦った手を退け、黙って紗南を見守った。
息もようやく落ち着きを取り戻し、話せる状態になったのを確認してから、僕は紗南が悶絶するまでの経緯を聞いた。
「一つ目は何とも無かったんだけど、二つ目を聞いた瞬間に割れるような激痛がしたんだ……。」
「二つ目のメモに何か心当たりでもあるのか?」
単純な発想で僕は紗南に問うたが、紗南は首を横に振って言った。
「いいや、全く無いよ。」
あと、僕が残る心当たりとすれば、消えた記憶だけになる。もし関係しているとしたら、大きな発見であることは間違いない。
僕は期待感に胸を膨らませながら、紗南に提案した。
「とりあえず、一旦基地に戻ろう。話はそれからだ。」
足取りが覚束ない紗南に肩を貸してひとまず屋内に入る。なにせ気温が高い。極力日陰を目指し、そこで暑さをしのぐことにした。
とりあえず今は報告しないでおこう。多分各々が活動中だから実りのある話し合いは出来ない。