僕らは運命の意味を探していた。
夜間の畦道はかなり歩きづらかった。

 街灯が少なく視界も悪い中でこぼこの道を歩いて行った。神経質になりながら、途中でバランスを崩したりして、僕らは助け合いながらゆっくりと進んだ。

「まずは近場からだよね。」

「ああ。駄菓子屋が一番近くにあるって、便利だな。」

「まあ、学校帰りとかに寄れるし。無駄に遠くまで行かなくて済むしね。」

 僕らは、そんなくだらない話を交わしつつ、僕らは隈なく駄菓子屋を荒らしていく。

 綺麗に整列したスナック菓子を避けたり、内側の引き出しの中身を書き出したりと、限られた明の中でなんとか成果を上げようと躍起になっていた。
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