僕らは運命の意味を探していた。
ようやく方向性も決まり、会議は終了を迎えた。時間ができた事は良い事だが、僕にはやる事がなかった。
とりあえず、散歩でもして雄大な自然と戯れるのも良いかもしれないな。
小さな紙切ればかりを追ってたから、まじまじと周りの風景を見た事がなかった。いい機会だ、そうしよう。
僕は予定をぼんやりと決めて、何の気無しに歩き出した。『穏やかな日になるな』、そう確信して教室を出ようとした。
その瞬間、なにやら右肩を叩く感触がした。
「マー君さ、今日は私に付き合ってくれない?」
あきは輝く顔を覗かせながら言った。
僕はその理由が分かるはずもなく、首を傾げているだけだった。
「どうしたんだよ急に。」
「いいから、ちょっと来てよ。」
有無を言わさずあきは僕の腕を引っ張った。
僕は一切の返答をしていないにも関わらず、教室から連れ出され、昇降口に入ってすぐの一室に連行された。
「どうしたんだよ。」
半ば呆れたように、僕はあきにそう言った。
「じゃーん。これ活動中に見つけてさ、暇な時着てみたいなって思ってたの。男性用もあるから一緒に着ない?」
「これって浴衣か? そんなもんどこで……。」
あきは胸を張って、ハンガーに掛かったままの女性用浴衣を見せてきた。
「商店街の洋服屋さんにあったの。別に良いかなって思って持ってきちゃった。」
「持ってきちゃった、じゃないよ。」
「まあまあ・・・・・・。着てみよう。」
とりあえず、散歩でもして雄大な自然と戯れるのも良いかもしれないな。
小さな紙切ればかりを追ってたから、まじまじと周りの風景を見た事がなかった。いい機会だ、そうしよう。
僕は予定をぼんやりと決めて、何の気無しに歩き出した。『穏やかな日になるな』、そう確信して教室を出ようとした。
その瞬間、なにやら右肩を叩く感触がした。
「マー君さ、今日は私に付き合ってくれない?」
あきは輝く顔を覗かせながら言った。
僕はその理由が分かるはずもなく、首を傾げているだけだった。
「どうしたんだよ急に。」
「いいから、ちょっと来てよ。」
有無を言わさずあきは僕の腕を引っ張った。
僕は一切の返答をしていないにも関わらず、教室から連れ出され、昇降口に入ってすぐの一室に連行された。
「どうしたんだよ。」
半ば呆れたように、僕はあきにそう言った。
「じゃーん。これ活動中に見つけてさ、暇な時着てみたいなって思ってたの。男性用もあるから一緒に着ない?」
「これって浴衣か? そんなもんどこで……。」
あきは胸を張って、ハンガーに掛かったままの女性用浴衣を見せてきた。
「商店街の洋服屋さんにあったの。別に良いかなって思って持ってきちゃった。」
「持ってきちゃった、じゃないよ。」
「まあまあ・・・・・・。着てみよう。」