内緒の出産がバレたら、御曹司が溺甘パパになりました
「そりゃまあ、内部事情は簡単に言わないよ」

「そっか」

「とにかく、シルKUに父は必要だ。俺が副社長を退任する形で話をまとめたわけ」

「なるほど。じゃあ政略結婚が嫌っていうのは?」

 ついでのように聞いてみた。

 クスッと笑った悠は「それも嫌だけどね」と言いながら、晴太にご飯を食べさせて、ほっぺのご飯粒をとってあげて、まるでパパみたい。

 いや、パパなんだけれど。

「まあ要するに色々あったんだ」

 はいはい、そうですか。



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