君に酔いしれ


──ガチャ



『ただいまー♪』


『…あら?
2人の靴あるのに、お部屋真っ暗ね?』




下の玄関から月海さんと泱くんの声。


2人の声が聞こえた瞬間、現実に引き戻され
急に冷静になり 我に返る…


浬の部屋のベッドの上に私達はいて、
おまけに私は今浬にキスをしようとしていて


それはそれは物凄い至近距離に浬がいるわけで
むしろ近過ぎて 唇しか見えてないというか…
情報処理する事が多くて 停止していると、



「しないの?」


「……?!」


浬が急に喋り出すからびっくりして
その拍子に唇が危うく触れそうになって…
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