君に酔いしれ


「つーか そんな事より、ここめちゃ痛いんだけど」


浬はいきなり私の目線に合わせてきて
下唇をトントンと指さしながら言う


目の前に浬の唇があって
下唇の右あたりが切れている…


私はそれを見て昨日の光景がまたよみがえって急に恥ずかしくなり 目線を反らす。


「だっ、だってそれは浬が…変な事するから…!」


「変な事って?」


「…ぃ、言わない」



「俺さー、朝から会う人皆に、口どうしたの?って聞かれるんだけど 次誰かに聞かれたら 癒結に噛まれたって説明しとくわ。」



はぁぁあ?!?何言ってんのこの人……!!
馬っ鹿なんじゃないっ?!?!


そんな事誰かに聞かれたら私の平穏な高校生活終わりだ…っ!
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