太陽のヒカリ(短編)
わざわざありがとね、明日は学校行くから!
帰り際にそう言った萌の笑顔。
恋に落ちた人が
親友の彼氏だったなんて………
なんかよそよそしくしてしまった自分に後から恥ずかしくなった。
太陽くんだって困ってるよね。
正直に知り合いだってこと、言えばよかったのかな?
でも…………
私にとって太陽くんは単なる“最近知り合った人”じゃなくて
“好きな人”なんだもん……
今なら間に合うかな…
萌は大事な親友……
いつもそばにいてくれたんだよ。
裏切れないよ。
太陽くんへの気持ち、
封印しよう。
忘れるんだ。
少しずつでいい。
諦めるんだ…
そして、萌に絶対言えない。
言っちゃいけない。
私と太陽くんは他人。
今日初めて萌の家で彼氏と、友達って立場で会ったんだ。
言い聞かせても…
ショックで…
涙で視界が歪んできた。