太陽のヒカリ(短編)
「だから今日は、俺………萌に別れてほしいって言うつもりだったんだ。都合良いかもしれないけど、こんな気持ちで付き合ってちゃいけないし、ちゃんと別れてからヒカリちゃんをデートに誘うつもりだった……」
太陽くん…本当なの?
こんな状況の中
太陽くんの言葉に感動してる私は、最低だよね…。
「でも、今日萌、風邪ひいてたろ?お見舞いに行って別れ話なんて言えなくて……」
太陽くんは私の手を強く握ったまま、続ける。
「次会う時に別れるつもりだったんだ…。そしたら、インターホンが鳴って…ヒカリちゃんが萌の親友だって知って………」
太陽くんの声はだんだんか細くなっていった。
もう十分だよ…。
彼女と別れようって決心するほど、私を好きになってくれた人がいた。
それだけで嬉しいよ。
だけど…
ダメだよ。
萌は私の大事な親友なんだから…