太陽のヒカリ(短編)
家族はみんな出ているらしく、
太陽くんの家には誰もいなかった。
物が少なく、シンプルな部屋
高校生にしては大人っぽいな、と思った。
『ねえ、太陽くん』
「ん?」
今日で、会うの最後にしよう。
その一言を言えば、
終わる。
「どうした?」
私はなかなか別れを言えなくて……
太陽くんもなんとなく
その空気を察したようだった。
「キスしよ。」
私が答える間もなく
太陽くんは顔を近づけた。
最初は優しく、
少しずつ強く触れていく唇…
今日が最後。
太陽くん……
今日が最後だよ。
だから今だけ
私だけを愛して………
神様……許して下さい。