太陽のヒカリ(短編)
腕枕をされて、
すぐ近くにある太陽くんの顔を見つめる。
これから永遠に続くカップルには、
この時間は最も幸せで満たされたものなんだろうなあ。
『太陽くん、ありがとう。』
「なにが?」
太陽くんは私の大好きな笑顔で見つめ返す。
『私、幸せだったよ。』
幸せだった
幸せだった
本当にこんなに愛を感じる恋は初めてだった。
微笑んで、ゆっくり起き上がった私を太陽くんは困惑した表情で見つめた。
私は服を着ながら、涙をぐっとこらえた。
「ヒカリ…?」
『ありがとう。さようなら。』
太陽くんは優しい。
私を愛してくれた。
愛してくれたならわかるよね。
言わなくたって、わかってたよね。
私が限界だったこと。
今日が最後だったこと。
私は静かに部屋を出た。