太陽のヒカリ(短編)
外に出ると、空は薄暗く
小さな雨が降りだしていた。
出会った時も、雨だった。
優しく声をかけてくれたね。
青いタオル、
明るい笑顔、
私、忘れないよ。
太陽くん
あなたは本当に名前の通り、
太陽のように眩しく、輝いた人でした。
手を伸ばしても掴めそうで掴めない…
だけど私を照らしてキラキラした愛をくれた。
太陽くんはきっと
これからも萌を愛し続けていく。
きっと今まで以上に。
そして、私と太陽くんとの罪な関係があったことは
ずっと2人の胸の中に。
過去になっても、2人の記憶の中だけに残ると思う。
私はあなたに出会い、恋をして愛され、幸せでした。
後悔はしていない。
たとえ、もう会えなくても。
小さな雨の滴はやがて大きく激しい雨に変わり始めた。
私は涙を流しながら、
びしょ濡れになって歩いた。
【完】