太陽のヒカリ(短編)
幸せの始まり
あれから毎日
駅で彼を探したけれど
会えることはなかった。
青いタオルはキレイに洗濯して、いつ会っても渡せるように鞄の中に入れてある。
もちろん丁寧に袋に入れて。
あの日から一週間。
『会いたいなあ…』
こんなことなら、携帯の番号聞いておけばよかったあ。
「誰に会いたいのっ??」
昼休み
同じクラスの親友、萌が私の顔を覗く。
『いや、なんでもないっ!』
「なによ〜?隠さなくてもいいじゃん。」
萌は高校に入って初めてできた友達。
1年から同じクラスで
スタイルがよくて、成績もよくて、優しいし明るいし、
みんなの憧れなんだ。
いつも私の相談にのってくれて、失恋するたびに励ましてくれる。
そんな萌にも最近バイト先に好きな人ができたらしくて、
美人な萌はより一層キラキラして見える。