君が笑う空の下。
「やっぱり向こうから?」
「う……、うん」
「どこまでいってるの?」
「キスはしたよね?」
皆に囲まれてしまった高根くんの彼女の沙奈ちゃん。真っ赤になって下を向いて恥ずかしがっている。
こんなの聞きたくないのに。
でも、こんな状況じゃ耳も塞げないし、部屋を出て行ったら不自然だし。
もちろん話も変えられない。
でも。
それでも、高根くんと沙奈ちゃんの話題をこれ以上聞きたくなくて
「あっ、先生に呼ばれてたんだ」
とっさに嘘をついて、部屋を出た。