君が笑う空の下。
虹が消えた後。


私には凄く憧れていた人がいた。

彼は本当に自由で、誰にも流されない。
彼には彼女がいて、私は友達に言えなかったけど、密かに彼の事が好きだった。


……なのに。

頭の中が真っ白で、何が起こったのかイマイチよく理解出来ない。


今、ここで岩瀬 智樹と会話ををしていたら、虹が出てきて。
そしたら、あいつが急に……。


自分の唇に軽く手を触れる。まだ、微かに柔かい感触が残ってる。


私、今、キスされたんだ。


……何?

……何で?

どうして?


頭が回らなくて、意味が分からない。
あいつは何を考えてるの?


< 25 / 56 >

この作品をシェア

pagetop