君が笑う空の下。


夏の終わりが近づくと、嫌でも受験シーズンに入る。
部活も引退し、志望校も明確にしていかなければならない。

私は自宅から一番近い普通科の高校で、自分の成績よりランクが低いところを選んだ。


夏が過ぎると秋がきて、学校の中は文化祭モードに包まれる。

でも、三年生は受験生なので文化祭に力を入れる事はなくて。
特に盛り上がりもみられず、調べものをして模造紙に書き前日それを教室に貼っておしまい。



この時期は殆どの三年生が志望校は決まっているのに。相変わらず、私と岩瀬は話をする事なんてなくて。


私は岩瀬の志望校さえも知らない。


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