君が笑う空の下。


「…………私も」

「本当に?じゃ、チューしていい?」

「えっ、駄目!」

「うわっ、ひでー!」

「だってまだ心の準備が出来てない……」


私が下を向いてゴニョゴニョ言っていると、岩瀬はひょいと私の顎を片手で上げ軽くチュッと口付ける。



「いただき」


そう言ってニヤリと笑った。

私はというと固まってもう言葉がでてこない。

二度目のキスも突然で、心臓がかなりバクバクして。頭の中が岩瀬でいっぱいになる。


「お前真っ赤じゃん」

なのに岩瀬は余裕そうに笑って、私の頭に手を置いた。


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