幼なじみの憂鬱
私には7つ歳の離れた姉がいる。
その姉の影響で恋愛関係には早いうちから興味を持っていた。
姉はよく少女漫画を読んでいて、幼稚園に通う頃から私も一緒になって読んでいた。
青春恋愛映画やテレビのドラマなんかも一緒になって見ていた。
幼稚園児には少々早い描写と内容だと今では思うけど、あの頃から私は恋愛にどっぷりはまっていた。
中高生の恋愛事情と一緒に、そこで文字や言葉も覚えた。
中でも私が憧れていたのが、「幼馴染みの恋」だった。
漫画や映画やドラマに出てくるような幼馴染みの恋がしたかった。
だけど、残念ながら近所には該当者がいなかった。
ほとんどが姉と同世代で、私と同じ学年や近い年齢の子どもはいなかった。
そこにやってきたのが、朝陽だった。