幼なじみの憂鬱

家の敷地の境界線となるフェンスを挟んで、隣同士に私たちの家はある。

小学校低学年までは、家の前に面する私道で縄跳びしたり、ボールで遊んだりしていた。

小学校高学年に上がると、一緒に帰ってそのまま玄関先の階段に腰かけて、おやつを食べながら夕飯まで話すようになった。

中学生になってからは、夜9時ごろになると、別に約束しているわけでもないけど、こうしてここに座って他愛もない話をする。

二人でこんなふうに過ごす時間を、かれこれ10年以上続けている。


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