ヨルガオ-午前0時の逃避行-
後日。
そのことを澄ちゃんに話すと。
「あははは!由良くん、そんなこと言ったの?」
大笑いされた。
主に、『お前の友達との約束なんだよ』という部分に対して。
「光莉、だいぶ大切にされてるね。というか、由良くんが律儀すぎるのかな」
「どんな約束をしたの?」
「約束というか、単なる頼みね」
澄ちゃんが目尻に溜まった涙を拭う。
涙するほど笑う澄ちゃんを見るのは久しぶり。
年末のお笑い特番を一緒に観たとき以来。
それほど面白い話をしたつもりはないけど……。
「由良くんに言っておいて。添い寝くらいならいいですよー、って」
「ほんと⁉」
澄ちゃんからの許可をもらった。
「ま、それでも由良くんは一緒に寝てくれないだろうけど」
「えぇ……」
これでもかってくらい、澄ちゃんは顔を綻ばせていた。