ヨルガオ-午前0時の逃避行-

どんなことをされてもいい。

『関係ない』って言われても、『関わるな』って言われてもいい。


それでも私は傍にいるつもりでいた。


……だけど。

由良くんがいなくなるのだけはいやだ。


もう二度と会えない──最悪の結末が頭を過った。



その夜、由良くんは戻ってこなかった。


朝になって、私はメッセージを送った。


光莉:家に帰ります。だから由良くん、戻ってきて


私がこのまま居座ったら由良くんは帰れない。

なら、私が出ていかないと。


由良くんが帰ってきてくれるなら私は自分の家に戻る。



初めて来たときよりも物が増えた部屋。


2人でベッドで寝ればいいって言ったのに由良くんは頑なにそれを良しとせず、すぐに布団一式を買った。

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