ヨルガオ-午前0時の逃避行-
MIOの登場で沸き立つ周囲。
男たちは顔を引きつらせながら退散した。
「澄花ぁ、いい加減ナンパされるのやめてよー」
「柊哉が早く来ないからいけないんでしょ。それより……」
話の間を取る澄ちゃん。
その視線がMIOを向いたので、誘導されるように私も彼を見た。
私たちの疑問は同じ。
「なんでMIOがいるの?」
代表して澄ちゃんが口にした。
「澪は空中楼閣の仲間なんだよ」
「「え⁉」」
てことは、MIO……もとい、澪さんも暴走族ってこと?
「どうも。……つーか、さっさと行かね?ここ目立つ」
「そうだな」
衝撃の事実に開いた口が塞がらない。
でも、このまま留まっていても仕方ない。
現に、さっきより人が集まってきているし。