ヨルガオ-午前0時の逃避行-

次の日、また由良くんに会いたくてコンビニに行った。


由良くんに会えた。


同じように海まで行って、12時頃に帰る。


別れ際、また明日も由良くんに会いたいと思った私は、『またバイクに乗りたい』と言った。

そしたら約束を交わしてくれて。


それから毎晩、由良くんとバイクに乗って海へ行くのが日課となった。



話し終えると、澪さんと柊哉くんは顔を合わせて目を見開いた。


そして、不可解な感想をこぼす。


「そうだったんだ」

「よかったー」


さらには、


「由良さん変わってなかった」

「本気で忘れる気なのかと思ってたぜ、俺は」

「俺は信じてたぞ」


私の話を聞いていたらしい空中楼閣のみんなが、安堵を口々に漏らす。


大の男たちが瞳を潤ませるのだから、私と澄ちゃんはポカーン。

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