ヨルガオ-午前0時の逃避行-

理解するのに時間を要した。


だって、相変わらず冷めた口調で言うから。

わかりにくい。



相手……

つまり、その時間まで一緒にいてくれるってこと?


「……いいの?」

「しょうがねぇだろ。放っておけないし」

「……っ」


由良くんは狂おしいほど優しい。


「よかったな、俺がいい奴で」

「うん」

「いや、否定しろよ」


助けてくれたのが由良くんで本当によかった。



放っておけない。


それがただの親切心じゃなく、煩わしさが含まれるものだったとしても、

その優しさにつけ入ってでも彼と一緒にいたいと思った。



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