ヨルガオ-午前0時の逃避行-
「本当⁉」
「その代わり、家で待ってろ。迎えにくるから」
「いいの?」
「そうしないと、またコンビニに行こうとするだろ」
うっ、確かに。
「あんま1人で出歩くなよ」
「……っ、はい……」
ぽんぽんと頭を撫でられた。
子ども扱いされてる?
2歳しか違わないのに……。
でも由良くん、私の両親よりよっぽど親をしてる。
「明日な」
そう言い残して、由良くんはバイクを走らせた。
また明日、由良くんに会える。
その約束だけで恐怖も寂しさも消える。