本当は怖いグリム童話
輝一「やっぱり……」

私「姫が眠りについた時、国王やお妃様、さらに城中の人たちが眠ってしまったんだ。城はいばらで覆われて百年の時が過ぎ、隣国の王子がその城の近くを通りかかり、「美しい姫が眠っている」と教えられて、興味本位で城の中に入る」

沙月「そして、姫にキスをして目覚めるのね!」

私「うん、今回はちゃんとキスして目を覚ましたよ。そして二人は結婚して、二人の子どもにも恵まれた」

輝一「幸せな未来しかないじゃん。どこが怖いの?」

私「実は、王子の母親は人喰い鬼だったの」

沙月「急に話がホラーに変わった!」

私「王子は母親が姫や子どもを傷付けることを恐れ、母親に会わせることはなかったんだけど、戦争が起きて王子は戦場へ行くことになった。そして、姫と二人の子どもは人喰い鬼と一つ屋根の下で暮らすことになる」

輝一「ええ〜……。怖ッ!」

私「最初のうちは人喰い鬼は優しく接していたんだけど、ついに料理長に下の子を調理して持ってくるように言った」

沙月「食べたいって言ってるの、自分の孫だよ?正気なの?」
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