クールなご主人様は溺愛中
プロローグ
「ん......」


また、愛されない一日が始まる。


「お姉ちゃん、これ、ボタンつけといて」


リビングで妹と母の朝ごはんを作っていると、そう言われた。


またか......。


「ええ、またこの朝ごはん?」


ご飯を出して、母はそう言った。


母、といっても継母だ。


私とは血が繋がっていない。


妹とも、お母さんが違う。


私を産んだお母さんは、もうこの世にはいない。


そして私が小学生の頃、唯一血の繋がっていた父が亡くなった。


その日から、2人は人が変わったかのように私に接し始めた。


疲れを隠しながら、学校へ向かう。


高2に進級した時、上手く友達が作れなくて1人で過ごしてる。


自分から、話しかける勇気もないや......。


そんなふうに、もう諦めた人生を歩んでいた。
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