クールなご主人様は溺愛中
「ああ、俺も絶対嫌いになんてならねーよ」


そう言うと、冬夜くんがドライヤーのスイッチを入れた。


温かい風と共に優しい手で撫でられる。


慣れてない感じが、ちょっと嬉しかった。


まだ、雷はゴロゴロしてるのに怖くないのは冬夜くんのおかげかな。


冬夜くんの手に身を任せていると、ドライヤーが止まった。


「はい、終わり」


「ありがとう。ごめんね」


「気にすんな」


優しく笑った顔にまた胸が高鳴る。


もう、ドキドキが止まらないよ......。


ーーードシャーン!!!


「きゃあ!」


さっきと同じくらいの雷が鳴り響いた。


せっかく忘れかけてたのに、もうヤダ......。


「里奈、大丈夫か?」


頷くのに、精一杯だった。


その時、電気が全部切れた。
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