クールなご主人様は溺愛中
「里奈ちゃん、4時に会議室だって」


「はーい」


れんげちゃんも、普通科が終わるのを待つらしいから、3人で話す。


「ねえ、知ってる?」


れんげちゃんがキラキラした目で話しかけてきた。


「文化祭の後夜祭での伝説」


「何それ」


「れんげはそういうの好きだよな」


悠くんは、知ってるみたい。


「ふふっ。あのね、後夜祭で一緒に花火を見た2人は、ずっと一緒にいられるの」


いいなぁ、それ。


「って言っても、一緒にみたい人なんてこの学校にはいないんだけどね」


この学校にはってことは、別のところにはいるのかな。


なんて思いながらも、口に出す前にれんげちゃんに聞かれた。


「里奈ちゃんは?いないの?」


「え?」


思い浮かんだのは、冬夜くんの顔。


「一緒に見たい相手、里奈ちゃんはいないの?」
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