クールなご主人様は溺愛中






その日の夜、いつものように夜食を持って冬夜くんの部屋のドアを叩いた。


「入るね」


中に入ればいつも通り勉強中の冬夜くんがいて、その横顔に見とれる。


「里奈」


そんな私の方を見て、柔らかく彼は微笑む。


「お疲れ様。はい、今日はうどんだよ」


一番最初に私が作ったのにちょっとアレンジを入れたもの。


「サンキュ」


嬉しそうに食べ出す冬夜くんを横目に私も近くに座って夜ご飯を食べる。


ひと通り食べ終わると、おしゃべりタイムだ。


「文化祭って、里奈んとこ、何やるの?」


「メイドカフェだよ。私、呼び込みだから接客はしないんだけどね。冬夜くんは?」


「お化け屋敷。シフト被っなかったら一緒に行こーぜ」


楽しそうな冬夜くんに罪悪感が湧いてくる。
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