クールなご主人様は溺愛中
ぱぁっと顔を明るくしたれんげちゃんを見て、一緒に花火を見たい人はこの人なんだろうなって、直感した。


「じゃあ、がんばれよー」


頭をポンポンとしてその人は去っていった。


れんげちゃんは、喜びを噛み締めるようにうつむいてる。


「よかったね......」


そう言うと、ばっと彼女は顔を上げる。


「さっきの人でしょ?一緒に花火見たい人って」


「えへへ。うん、あのね、翔の3つ上のお兄ちゃんなの、あの人」


ああ、そうだ、似てた。


「昔から翔と遊んだりしてて、たまに面倒見てくれてね、かっこいいの」


整った顔立ちをしてるのは、私もわかる。


「そっか。良かったね、一緒に回れるんでしょ?」


「うん。誘って良かった......」


ふんわり笑うれんげちゃんは、すごく可愛い。
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