クールなご主人様は溺愛中
冬休みも終わり、1月半ば。


今日は、お休みの日。


「冬夜くん、重いよ......」


当たり前のように冬夜くんが私を後ろから抱きしめて、体重をかけられてる。


「もうちょっと......」


どうしたものかと考えていると突然冬夜くんの携帯が鳴った。


「チッ」


舌打ちをしながら電話に出るのを横目に、身体を伸ばした。


「はぁ?嫌だけど」


うわ、めちゃめちゃ機嫌悪い。


「勝手に決めんなよ」


冬夜くんの表情がどんどん険しくなっていく。


「......わかった、今から行くから」


諦めたように言った冬夜くんの表情は、疲れているように見えた。


「里奈、ごめん、すぐ戻るから」


「うん。いってらっしゃい」


少しの寂しさを感じながら、冬夜くんを送り出した。
< 189 / 268 >

この作品をシェア

pagetop