クールなご主人様は溺愛中
「相手にも、結婚するつもりは無いって言ってある。だから、里奈」


冬夜くんが私の頬に手を添えて、冬夜くんの方を向かせた。


真っ直ぐな瞳に、息を飲む。


「俺と一緒に、父さんと母さんに会ってくれないか?」


......。


私が、冬夜くんのご両親に会う。


それはつまり、私が彼女ですって言いに行くのと同じ。


反対されたら?


反対されて、出てけって言われたら?


私は、冬夜くんにもう会えないかもしれない。


「大丈夫」


私の不安を見透かしたように冬夜くんが言う。


「絶対、認めさせるから。な?」


冬夜くんのこの優しさに、甘えてしまっていいのだろうか。


「甘えろよ。どれだけでも」


なんで、心をよんでくるの......。


なんで、思ってること分かっちゃうの......。
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