クールなご主人様は溺愛中
「よろしく」


隣の席の男の子もそう言ってくれる。


「はい。お願いします」


「え、なんでそんな他人行儀なの」


え、失礼だったかな。


「ふふっ。悠(ゆう)どんまーい」


「うっせーよ。れんげ」


2人の楽しそうなやり取りに笑う。


「笑ってくれたぁ。私、山岸(やまぎし)れんげ。名前で、呼んで欲しいな」


「うん、よろしくね。れんげちゃん!」


「西原悠(にしはらゆう)だよ。よろしくね」


優しそうな男の子は、人懐っこい笑みを浮かべた。


「よろしく。悠くん」


私も笑って、返す。


「良かった。さっきみたいな他人行儀じゃなくて」


「ちょっと、緊張して......」


良かった、みんないい人そう。


穏やかな雰囲気はなんとも言えない安心感と、嬉しさに包まれていた。
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