クールなご主人様は溺愛中
「冬夜、おはよ」


次の日学校へ行けば、翔が一目散に俺のところに来た。


「なあ、里奈ちゃんと話したか?」


「話してねーよ」


俺だって、里奈と話したい。


昨日だって、母さんと話したあと里奈の部屋に行ったが鍵をかけられ、
呼びかけても返事がなかった。


「じゃあ、昼休み、屋上行くぞ」


そう言った翔の目は真剣そのもので、しょうだくしてしまった。


何が起こるのかと考えながら午前授業を終えれば、翔と屋上へ向かう。


そこにはすでに1人の女子が待っていた。


確か、里奈の友達だ。


里奈がいないことに少しガッカリした自分がいた。


「れんげ、連れてきたぞ」


「あ、ありがと。早速だけど冬夜くん、聞いてくれる? 里奈ちゃんが言ってたこと」


彼女の口から聞かされたのは、振られた日、里奈に何が起こったのかだった。
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