クールなご主人様は溺愛中
「あの、何があったのか、教えてもらったりは......?」


「すみません。坊ちゃんから直接聞いてください」


やっぱり、そうだよね......。


「里奈さんなら、大丈夫です。今までほどの拒絶をしてらっしゃいません」


あ、あれで......。


「里奈さんが辛くなければ、坊ちゃんとコミュニケーションをとっていってほしいです。ご無理もなさいます。
1人でも、そういうのをわかってくださる方がいるだけで、気持ちは違うものです」


「はい」


なんか、元気出てきた。


あの子と、コミュニケーションをとる。


名前を教えてくれなくたって、話すことは出来る。


頑張ろうと思った。


裁縫道具も柴崎さんの使っていないものを貰って、自分の部屋に戻った。


次の仕事は、あの子のご飯の準備。
< 27 / 268 >

この作品をシェア

pagetop