クールなご主人様は溺愛中
っていっても、作られたご飯を並べて、呼びに行くだけだけど。


「いたっ」


それまで裁縫を頑張ろうと思って、学校で余った生地を使って色んな縫い方を試してみる。


「あっ」


思ったより、深く刺しちゃった。


「......痛い」


血が出てきて、痛い。


確か絆創膏があったはず......。


「ふぅ......」


傷が見えなくなって、安心する。


「あっ、もう時間」


慌てて部屋を出て、自分の仕事を始める。


ご飯の準備を終えて、あの子の部屋へ。


ノックをすると、中から声が聞こえる。


「入れ」


部屋の中に入れば、彼がこっちを向く。


変なの、視線が合わない。


「ご飯の準備ができました」


「ああ。それ、どうした」


あ、私の手、見てたんだ。
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