クールなご主人様は溺愛中
「裁縫の練習をしてたら、つい......」


「そうか」


心配、してくれたのかな。


そんなことを考えながら、彼を見送る。


さあ、続きをしよう。


更に指に絆創膏を増やしてしまって、時計を見ればもう日付が変わっていた。


そういえば、夜ご飯まだ食べてない。


ドアを開けようと前に立つと、小さなメモ紙が置いてあった。


たぶん、ドアの隙間から入れたのかな。


『夕食が里奈さんの席に置いてあるので、温めて食べてください。柴崎と里咲』


2人に感謝しながら部屋を出る。


部屋で食べようと思って、ご飯を取りに食堂へ向かう。


その通り道に、まだ電気がついている部屋を見た。


あの子の部屋。


バレないようにドアを開ける。


覗いてみると、ちょうど勉強机が見える。


そこに座って勉強してる彼も。
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