クールなご主人様は溺愛中
おかしそうに笑った彼に、私も笑う。


「ま、これからよろしくな」


「うん!」


「明日も、作ってよ。なんか」


「私、料理下手なの......」


「簡単なのでいいから。もう1回このうどんでも嬉しいし」


「それなら......!」


「頼んだ」


「うん」


自分と冬夜くんのお皿を持って、部屋を出ようとしたところで私が部屋を覗いたきっかけを思い出した。


「無理しちゃ、ダメだよ!」


「......ああ」


台所にお皿を置いて、自分の部屋に戻る時にはもう電気はついていなかった。
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