クールなご主人様は溺愛中
「でも、ある程度のことは出来ないとこれから困るし......」


「だから、できなくてもいいって言ってるだろ」


ちょっと、怒ってるようにも見えた。


「ここに、いつまでもいられるわけじゃないでしょ?」


「は?」


なんでそんなに驚いてるの。


「え?」


「お前、一生ここで働くんじゃねーの?」


「いや、いつまでもこんな好条件で働かせて貰えないよ」


あまり、迷惑をかけちゃいけない。


「なんでだよ」


「それが普通でしょ?」


むっとしたような、寂しそうな表情。


「里奈以外の奴が俺の世話係とか嫌だ」


拗ねたような声色に、キュンとする。


なんか、可愛い。


「まだ、先の話だから。その時になったら早く出てけって思ってるかもよ?」


「思わない」
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