クールなご主人様は溺愛中

普通の帰り道

ある日の放課後、れんげちゃんと普通科を待っていると、知らない男の子が来た。


「あ、翔(しょう)!」


誰だろう。


「里奈」


「冬夜くん!」


冬夜くんと一緒にいるってことは、普通科の人なのかな。


「あ、里奈ちゃん。紹介するね。私が仕える人」


「赤野翔(あかの しょう)です。里奈ちゃんのことは、冬夜とれんげからよく聞いてるよ」


「あ......。澄野里奈です」


お辞儀をすると、その人はニコッと笑ってくれた。


「翔、何しに来たの」


なんかこの2人、幼なじみみたいな雰囲気ある。


「ああ、今日俺ら、授業長引くからそれ伝えに」


俺らってことは、冬夜くんもなんだ。


「れんげ、連絡頼んだ」


「里奈も、運転手に連絡しといて」


なんか、いつもより素っ気ない。
< 48 / 268 >

この作品をシェア

pagetop